知っておきたい業種と職種の違いとは?それぞれの違いについて徹底解説!
「業種」と「職種」の違いはご存知でしょうか? これらの違いを知っておくだけで、転職に有利になったり充実した職場を探せるかもしれません。 この記事では「業種」と「職種」の違いの解説とそれぞれの一覧を紹介していきます。
業種と職種の違い
転職活動中の面接で「いままでどういった職種(もしくは業種)に就いてきましたか?」と訊かれた方はいらっしゃいませんか?
そうでなくても「自分はこれからどんな仕事に就いたらいいんだ?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
転職するなら、どんな業種でどんな職種で働いてきたのか説明できるようにしたいところ。
業種と職種の違いについて、ハッキリ知っていれば転職活動も有利になるかもしれません。
この記事では、まず「業種」と「職種」、「業界」の違いを解説していきます。
そして、それらの違いを踏まえて、業種と職種のどちらを基準に転職先を選ぶべきなのか、それぞれについて紹介していきたいと思います。
業種と職種の違い①業種の定義
「業種」とは活動している事業の種類を指します。
例えば、工場でなにかを生産しているなら「製造業」ですし、IT機器やサービスを提供しているなら「情報通信業」に該当します。
中小企業やフリーランスの方は基本的に一つの業種にしか関わりませんが、SONYのような大企業なら複数の業種を運営していることも珍しくありません。
たとえ職種が同じであったとしても、業種が違うと仕事内容が大きく異なることもあるので注意してください。
業種と職種の違い②職種の定義
一方の「職種」は「事務職」や「営業職」、「技術職」のように、仕事内容によって分けられています。
個人単位で職種が分類されることもあり、同じ職種の人が集められると「部署」として活動することになります。
しかし、一言で「営業職」といっても、新規の顧客を開拓する営業もいれば、既存の顧客を回る営業もいます。
さらに言うと、電話やメールを活用する営業もいれば、足で営業先を回る人などさまざまです。
自分が希望する働き方ができるか、希望する仕事内容かどうか、事前に企業のホームページや人事担当者などに確認することが大切です。
業種と業界の違いは?
「業種」とは情報通信業や製造業を指すと説明させてもらいましたが、「業界」との違いはなんでしょうか?
簡単にお伝えすると「業界」は「業種」をさらに細分化したものと言えます。
例えば、業種である「情報通信業」といえば、AmazonなどのIT業界がまず浮かぶかもしれませんが、新聞業、電気通信業などをはじめとした、さまざまな業界があります。
転職で大事なのは業種?それとも職種?
先程「職種が同じでも業種が違うと仕事内容が大きく異なる場合がある」とお伝えしました。
つまり、前職で事務だったからといって、転職先で同じように働くことができるとは限らない、ということです。
では転職するときは「職種」と「業種」どちらを基準に選べばいいのでしょうか?
ポイントは「なにを重視するか」です。
「やりたいこと」があるなら「職種」を重視してください。
例えば、語学力を活かした仕事に就きたいなら、英語教師や翻訳家、国際業務の仕事に就くのがいいでしょう。
一方で「安定性」や「将来性」を重視するなら、公務員のような「業種」で転職先を選んでください。
職種と業種の分類一覧
総務省のホームページに記載されている職種と業種の一覧を紹介させてもらいます。
職種と業種の分類一覧①職種
総務省では「日本標準職業分類」として職種を以下のように分類しています。
しかし、全職種を一覧にして記載すると、かなりの分量になってしまうため、「大分類」「中分類」「小分類」のなかから「大分類」だけを一覧にさせてもらいます。
中分類や小分類が気になる方は下のボタンから総務省ホームページ「日本標準職業分類」のページからご確認ください。
比較的最近の仕事でもあるIT関連の職種も盛り込まれています。
- 管理的職業従事者
- 専門的・技術的職業従事者
- 事務従事者
- 販売従事者
- サービス職業従事者
- 保安職業従事者
- 農林漁業従事者
- 生産工程従事者
- 輸送・機械運転従事者
- 建設・採掘従事者
- 運搬・清掃・包装等従事者
- 分類不能の職業
さまざまな職種がありますが、どうでしょうか?
なんとなく大分類だけで「自分の職種はこれなんじゃないかな」「前の仕事は〇〇に該当するのか」というのがあるはずです。
職種と業種の分類一覧②業種
総務省の「日本標準産業分類」による「業種一覧表」では、職種と同じように業種を大分類と中分類、小分類に分けています。
見出しとして、各大分類を挙げますので、それぞれの中分類を列挙していきますが、小分類は同じように分量が多いので省略させてもらいます。
小分類も確認したい方は下のボタンからご確認をお願いします。
大分類①農業・林業
- 農業
- 林業
大分類②漁業
- 漁業(水産養殖業を除く)
- 水産養殖業
大分類③鉱業・採石業・砂利採取業
- 鉱業・採石業・砂利採取業
大分類④建設業
- 総合工事業
- 種別工事業(設備工事業を除く)
- 設備工事業
大分類⑤製造業
- 食料品製造業
- 飲食・たばこ・飼料製造業
- 繊維工業
- 木材・木製品製造業(家具を除く)
- 家具・装備品製造業
- パルプ・紙・紙加工品製造業
- 印刷・同関連業
- 化学工業
- 石油製品・石炭製品製造業
- プラスチック製品製造業
- ゴム製品製造業
- なめし革・同製品・毛皮製造業
- 窯業・土石製品製造業
- 鉄鋼業
- 非鉄金属製造業
- 金属製品製造業
- はん用機械器具製造業
- 生産用機械器具製造業
- 業務用機械器具製造業
- 電子部品・デバイス・電子回路製造業
- 電子機械器具製造業
- 情報通信機械器具製造業
- 輸送用機械器具製造業
- その他の製造業
大分類⑥電気・ガス・熱供給・水道業
- 電気業
- ガス業
- 熱供給業
- 水道業
大分類⑦情報通信業
- 通信業
- 放送業
- 情報サービス業
- インターネット付随サービス業
- 映像・音声・文字情報制作業
大分類⑧運輸業、郵便業
- 鉄道業
- 道路旅客運送業
- 道路貨物運送業
- 水運業
- 航空運輸業
- 倉庫業
- 運輸に付帯するサービス業
- 郵便業(信書便事業を含む)
大分類⑨卸売業、小売業
- 各種商品卸売業
- 繊維・衣服等卸売業
- 飲食料品卸売業
- 建築材料、鉱物・金属材料等卸売業
- 機械器具卸売業
- その他の卸売業
- 各種商品小売業
- 織物・衣服・身の回り品小売業
- 飲食料品小売業
- 機械器具小売業
- その他の小売業
- 無店舗小売業
大分類⑩金融業、保険業
- 銀行業
- 協同組織金融業
- 貸金業、クレジットカード業等非預金信用機関
- 金融商品取引業、商品先物取引業
- 補助的金融業等
- 保険業(保険媒介代理業、保険サービス業を含む)
大分類⑪不動産業、物品賃貸業
- 不動産取引業
- 不動産賃貸業・管理業
- 物品賃貸業
大分類⑫学術研究・専門・技術サービス業
- 学術・開発研究機関
- 専門サービス業(他に分類されないもの)
- 広告業
- 技術サービス業(他に分類されないもの)
大分類⑬宿泊業・飲食サービス業
- 宿泊業
- 飲食店
- 持ち帰り・配達飲食サービス業
大分類⑭生活関連サービス・娯楽業
- 洗濯・理容・美容・浴場業
- その他の生活関連サービス業
- 娯楽業
大分類⑮教育、学習支援業
- 学校教育
- その他の教育、学習支援業
大分類⑯医療、福祉
- 医療業
- 保健衛生
- 社会保険・社会福祉・介護事業
大分類⑰複合サービス事業
- 郵便局
- 協同組合(他に分類されないもの)
大分類⑱サービス業(他に分類されないもの)
- 廃棄物処理業
- 自動車整備業
- 機械等修理業
- 職業紹介・労働者派遣業
- その他の事業サービス業
- 政治・経済・文化団体
- 宗教
- その他のサービス業
- 外国公務
大分類⑲公務(他に分類されるものを除く)
- 国家公務
- 地方公務
大分類⑳分類不能の産業
- 分類不能の産業
業種と職種の違いまとめ
主に業種と職種の違いとそれぞれの一覧についてまとめてきました。
どちらも似たようなものに思えるかもしれませんが、職場や働き方を決める上で重要な要素と言えます。
総務省のホームページで紹介されている一覧にはIT関連のものも反映されているので安心です。
この記事のライター
U11
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