中小企業が持つ経営課題とは?その改善策の例を一覧にしてみた!
中小企業の経営者なら必ず抱えてる経営課題。 例えば、最近の新型コロナウイルスの影響が大きく、お困りの方も多いと思います。この記事では環境の変化をはじめとした中小企業の経営課題について解説しており、M&Aをはじめとした改善策の例も一覧にして紹介しています。
そもそも中小企業って?
私達は大企業と比較して規模の小さい企業を「中小企業」と言うことがありますが、実は業種によって中書企業の範囲は異なります。
中小企業基本法における中小企業の定義を下記の一覧にまとめました。
業種分類 | 中小企業基本法による定義 |
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サービス業 | 資本金の額または出資の総額が5,000万円以下の会社 または常時使用する従業員の数が100人以下の会社および個人 |
小売業 | 資本金の額または出資の総額が5,000万円以下の会社 または常時使用する従業員の数が50人以下の会社および個人 |
卸売業 | 資本金の額または出資の総額が1億円以下の会社 または常時使用する従業員の数が100人以下の会社および個人 |
製造業その他 | 資本金の額または出資の総額が3億円以下の会社 または常時使用する従業員の数が300人以下の会社および個人 |
中小企業よりもさらに小さい企業は小規模企業と定められており、同じように範囲を一覧にしました。
業種分類 | 中小企業基本法による定義 |
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商業・サービス業 | 従業員5人以下 |
製造業その他 | 従業員20人以下 |
ちなみにサービス業のなかには、不動産業や飲食業、医療・福祉業、小売業などの多様な企業が含まれます。
中小企業における経営とは?
2018年の統計調査によると、日本における企業のうち、中小企業の割合は99.7%、労働者のうち68.8%が中小企業で働いています。
つまり、日本経済は中小企業によって支えられているといっても過言ではなく、中小企業の経営課題を見直し、改善することで日本はさらに発展できると言えます。
バブル以前は働くほど利益を得ることができる夢のような時代だったそうですが、景気悪化や少子高齢化によって思うように利益を増やせなくなりました。
また労働環境も変化し、仕事とプライベートの両立を目指す人も以前に比べて増え、過度な労働は嫌煙されるようになりました。
中小企業の経営者は時代の変化に柔軟に対応した経営をしなければなりません。
中小企業における経営課題
中小企業が抱える経営課題は多岐にわたり、それぞれ解決に向かわなければなりません。
中小企業における経営課題①働き改革への柔軟な対応
2019年から順次施行されてきた「働き方改革関連法」。
2020年4月に「時間外労働の上限規制」が始まったこともあり、記憶に新しい人も多いのではないでしょうか?
働き方改革で目指すのは、経営課題の解決。
定年退職者の再雇用や女性の社会進出を後押しによって労働力不足を解消していきます。
もしくは正規従業員と非正規従業員の待遇格差を減らし、非正規従業員の労働意欲を高めます。
労働者にはプラスでもコスト増加や人手不足に拍車がかかるかもしれません。
有給休暇の取得義務や残業、長時間労働の規制、非正規従業員に対する人件費の改善、従業員の教育システム整備などが必要だからです。
中小企業における経営課題②労働生産性
労働生産性とは労働に対してどの程度生産できるかの指標です。
仮に1人の労働者が8時間で10の成果を上げていたのが、効率化によって成果を15に増やすことができたら労働生産性が向上したといいます。
大企業はITの導入などによって労働生産性は向上していますが、中小企業は依然として低いままです。
中小企業における経営課題③後継者の不足
歯止めがかからないほど進行している少子高齢化によって、後継者問題が大きな課題となっています。
高齢やその他諸事情が原因で中小企業の経営が難しくなったトップの多くは事業継続を望んでいますが、後継者を探そうにも身内や社内に適切な後継者がいない場合、そのまま廃業してしまうことも多いです。
理由としては、借入金に対する個人保証問題や親族中心の経営体質が関係しており、後継者を希望する人が集まりにくいため。
日本経済において大部分を占めるからこそ廃業したり、事業規模を縮小させる中小企業を減らしていかなければなりません。
中小企業における経営課題④人材・人手不足
2065年には日本の労働者が現在の60%ほどに落ち込むと言われていますが、現在でも半数ほどの中小企業が人材不足に頭を抱えています。
仕事量が増えたり少子高齢化が原因で、求人を出しても集まりにくい状況を打開するためには、退職者の再雇用や子育て支援といった方法で人材を確保したり、ITの導入やアウトソーシングの活用、機械化によって効率化を図ります。
中小企業における経営課題⑤時代環境の変化への対応
さまざまな規制緩和やITをはじめとした各種技術の発展によって新規参入のハードルが下がりました。
参入企業が従来のビジネスモデルを破壊することも珍しくありません。
代表的な例として「シェアリングエコノミー」があります。
メルカリなどのシェアリングエコノミーの利用者が増え、モノやサービス、場所といったものが簡単に共有・交換されるようになりました。
また、新型コロナウイルスの外出自粛の影響もあり、飲食業はテイクアウトやデリバリーに素早く対応しなければ、瞬く間に体力がなくなり、倒産してしまいます。
時代の変化が早くなり、その都度すばやく対応していかなければなりません。
中小企業の経営課題改善手法の例一覧
こうした課題を解決するための方法にはどういったものがあるのでしょうか?
- 固定費の削減
- IT導入による業務効率化
- M&A
中小企業の経営課題改善手法の例一覧①固定費の削減
固定費途は売上に関わらず一定程度生じるコストを指します。
代表的な固定費として家賃があります。
新型コロナウイルスの影響でお客さんが来店しなかったり、そもそも休業していたとしても家賃は支払わなければなりません。
そういった固定費を削減するために、最近では新型コロナウイルスの感染拡大防止のためのテレワーク推進もあってオフィスを解約する企業も増えてきました。
もしくは正規従業員が担当していた作業を非正規従業員に任せても固定費を削減できます。
固定費を削減できると資金繰りも楽になります。
中小企業の経営課題改善手法の例一覧②IT導入による業務効率化
労働生産性を高めるためにはITの導入が必須と言っても言い過ぎではありません。
IT投資にコストがかかりますが、長期的な収益確保や時代変化に対応するためにもIT導入は必要です。
中小企業の経営課題改善手法の例一覧③M&A
一昔前までは経営が立ち行かなくなると中小企業の多くは廃業か破産をするしかありませんでした。
しかし2000年ころからM&Aが経営課題の解決に有効だと知られるようになり、積極的に行われ始めます。
実際のところ中小企業が自分たちだけで多くの経営課題を解決することは難しく、他社を買収したり自社を売却することで経営を安定させたり資金を得ることができるようになります。
M&Aを検討したいなら、弁護士や公認会計士、専門業者といった専門家に相談するのがベストです。
中小企業の経済課題と例まとめ
中小企業の経営課題とその解決方法を解説させてもらいました。
日本の企業の多くが中小企業が占めており、日本経済の発展のためには中小企業の経営課題解決が必須です。
働き方改革や人手不足といった経営課題に対応できなければ廃業しなければならないことも多いので、この記事で経営課題を解決するお手伝いができたら幸いです。
この記事のライター
U11
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