OKRって一体何なの?OKR管理で便利なツールと実際に導入している事業を解説!
OKRは従業員のマネジメントに役立ちます。また従業員の間で一つのコミュニケーションツールの役割を果たします。例えば「追っているOKRはなんですか?」というふうに。そこでこの記事ではOKRについて便利なツールと実際に導入している事例を交えつつご紹介していきます。
OKRの意味とは?
OKRの意味とは「Objective and Key Result」の略で、企業と個人が向かうべき方向性&やるべきことを明確にする目標管理制度のことです。
Objectiveは目標、Key Resultは目標達成のキーとなるポイントのことです。
OKRは、Intel社で導入後Google社でも導入されました。
自分のミッションが明確になると、それに対する行動も取りやすくなることから注目を集めています。
OKRはマネジメントの一種で、他にはMGOがあります。
日本の多くの企業で導入されているのがMGOです。
ボーナス査定に影響する自己評価などを記載する書類を書いたことないですか?
それがMGOです。
OKRやMGOを導入すると、会社や上司から何を求められているのかが明確になり生産性が向上します。
OKRの目標設定の成功事例
OKRの目標設定の成功事例はたくさんありますが、ここでは代表的な3つの企業をご紹介します。
OKRの成功事例①Google
世界的に有名なGoogle。知らない人のほうが珍しいですよね。
そんなGoogleですが、「OKR導入の先駆者でしょ?知ってるよ」という人はどれくらいいるのでしょうか。
OKRは1970年代にIntel社の元CEOアンディ・グルーブ氏が提唱した手法ですが、一般的に導入されたのはごく最近です。
Googleが導入したのは2000年代初期で、Googleの成長はOKRのおかげと言っても過言ではありません。
OKRの成功事例②メルカリ
フリマアプリと言えばメルカリ。
メルカリではOKRとMBOで人事評価しています。
OKRをベースにした社内環境の構築に力を注いできたからです。
たとえば3か月に1度のペースで設定したOKRの見直しと面談を行い、PDCAで改善しOKRが職場に定着するよう環境の整備してきました。
またOKRに対する理解を深めるため、半年に一度合宿を行っています。
OKRの成功事例③Chatwork株式会社
社員数が増えたタイミングで導入したのが、Chatwork株式会社です。
しかし、OKRを給与やボーナス査定と連動させたことで失敗しました。
行動評価&目標評価&業績評価の3つが評価基準となっており、簡単な目標を設定する社員が続出したためです。
達成率が上がればいい評価を貰えるため、難易度を低く設定しがちになるのがOKRのデメリットです。
そうなると達成率が高くても成長できません。
挑戦には失敗が付きまとうので、挑戦がネガティブなものと捉えられるように…。
そういった経緯から、2018年にOKRの達成率と評価を連動しないという方針に転換しました。
代わりに「OKRを通してどれだけチャレンジしたか」を評価指基準にしました。
また全社員のOKRを会社全体で共有する仕組みにしたところ、挑戦に前向きな企業へと変わりました。
挑戦が美徳というカルチャーを作り出すツールとして有効であると、再認識された良い例だと言えます。
OKR管理ツールを選ぶ際のポイント
GoogleスプレッドシートなどOKR管理ツールはさまざまなものがあります。
「どのツールを選んだらいいの?」という方のためにOKR管理ツールを選ぶ際のポイントを2つご紹介します。
OKR管理ツールを選ぶ際のポイント①カスタマイズは可能か
OKR管理ツールを選ぶ際のポイントのひとつめは、カスタマイズが可能かどうかという点です。
OKRは企業のミッションを従業員が理解し、従業員の具体的な行動内容に落とし込んで進捗管理するツールです。
とはいえ、企業のミッションや従業員の具体的な行動内容は、業種や経営方針で異なります。
そのため目的に適したフォーマットにカスタマイズできるという点が、重要なポイントとなります。
必ずしもカスタマイズできることが必須というわけではないのですが、ある程度は柔軟に対応できるサービスである必要があります。
OKR管理ツールを選ぶ際のポイント②操作性はどうか
OKR管理ツールを選ぶ際のポイントのふたつめは、操作性で選びましょう。
OKRは特定の部署や職種だけでなく、各従業員それぞれが扱います。
扱いが難しいと従業員に浸透しにくいです。
そうなるとOKRがなかなか社内に定着しません。
導入したものの気づけば誰もやってないなんてケースも…。
ITが苦手な人や業務で忙しい人でも負荷なく使えるよう、直感的に操作可能でサポートが充実しているものを導入しましょう。
OKRの設定方法
OKRの設定方法を5つご紹介します。
OKRの設定方法①目標を設定
今のレベルより少し難易度が高い目標にしましょう。
簡単な目標や、達成できそうにない目標はNGです。
簡単な目標は成長に繋がらず、難しい目標はモチベーションが下がるからです。
目標は定量的に設定する必要はありませんが、目標達成までの期間は定めましょう。
OKRの設定方法②成果指標の設定
定量的かつ測定可能な指標を設定します。
達成率が70%程度になる成果指標でOKです。
OKRの本来の意味を考えればわかることですが、過去の失敗より未来の課題に視点が向いています。
そのためある程度の成果指標で本来の意味を満たしています。
目標1つに対する成果指標は1~3がベストです。
成果指標が多いと、メインの業務がおろそかになるためです。
OKRの設定方法③設定したOKRを全社で公開
設定したOKRを全社で公開します。
OKRはすべての従業員が設定を行い、それぞれが設定したOKRを全社で共有できるよう、いつでも誰でも見れる状態にしておきましょう。
会社のビジョンや部署の方針、個人のミッションが可視化されることで、組織としての一体感を高める効果があります。
OKRの設定方法④定期的に進捗確認
各部署や個人がコミュニケーションで関係を深めると、大きな目標でさえ達成することのできる力となります。
1体1の面接やOKRの振り返りミーティングなどで、社員同士のコミュニケーションを深めつつ進捗状況を確認しましょう。
もし遅れやズレが生じた場合は、速やかに修正しましょう。
遅れやズレを放っておくと、「やらなくても業務に支障はないし、今回はいいか」というふうにやらなくなるからです。
OKRの設定方法⑤成果を測定
設定した期日を過ぎたら、達成度を確認しましょう。
目標の達成度は、目標に設定されたすべての成果指標の平均値でOKです。
従来のMBOは達成率=給与への反映という構図でしたが、前述した「OKRの成功事例③Chatwork株式会社」の例を活かして、OKRの達成率と人事評価は切り離しましょう。
OKR本来の目的を阻害してしまうからです。
達成率は70%程度で十分で、70%程度で「目標達成」としましょう。
100%にならなかった反省に時間を使うよりも、次のOKRに素早く反映させトライ&エラーを繰り返したほうが最終的な到達点は高くなります。
OKRツールと導入事業例まとめ
OKR導入の意味とは「その人が何をやっていて、何を目指しているか」が分かるというところにあります。
目標というのは人を成長させる栄養ドリンクです。
マラソンでもゴールがあるから頑張って走ります。
もしゴールがなく、だらだら走っていては良いタイムは生まれません。
目標というゴールがあり、そこへ向かって頑張るから成長することができます。
そんな栄養ドリンクを従業員に飲ませてみてはいかがでしょうか。
この記事のライター
松田佳祐
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