企業は人なり!人材育成のポイントを徹底解説
人材を教育する目的やポイントをご存知でしょうか。 日々の業務に追われて、人材育成に手が回らない会社もありますが、成長のためには避けれないものです。会社を成長させるのは人であり、人を成長させるのは人材育成です。そんな人材育成の目的やポイントを確認しましょう。
人材育成とは?
人材育成とは、会社に貢献できる人材の育成を行うことです。
会社として存続、社員に給料を払うためには売り上げを出す必要があります。その売り上げを作り出すのが人材になります。
人材育成には時間とコストはかかりますが、成長すれば会社の経営目標の達成に貢献してくれたり、激しい環境の変化にも対応して成長してくれたりします。
新入社員にビジネスマナーを教えたり、中堅社員には専門性を身につけてもらったりなど、社員の会社に努めた年数や年齢から人材育成の内容は変化させなくてはならないでしょう。ただ人材として成長してくれれば、会社の売り上げを伸ばすだけでなく、成長した人材が部下に仕事を教えることにより、その部下も成長して会社全体での成長が見込めます。
時間とコストをかけてでも、会社の経営を担ってくれる社員を育てていくことは大切になってきます。
人材育成を行う目的
人材育成の目的は、社員として生産性やスキルの向上に努めてもらい、その能力を最大限に発揮してもらうことです。
会社として競争社会を生き残っていくためには、会社全体としての力を高めることが必要になってきます。
優秀な人材がいた場合は、会社の経営の方針や組織の指揮ができるように業務経験を積ませて、将来的に培った経験で会社を引っ張ってもらいます。グローバルな人材を育成するためにも外国人労働者を雇うことも一つの手段としてあるでしょう。
外国の文化や言語を理解する必要はありますが、日本人にはない発想や技術をもたらしてくれるかもしれません。
人材育成の目的は、社員として成長して得たものを活かしてもらい会社の業績や目標に貢献してもらうことになります。
人材育成の前に行うべきこと
人材育成の前に行うべきこと①会社の現状を把握する
会社の現状を分析して把握します。
会社の業績をあげるためには、問題点を発見し課題を設定して、その課題に対してどのような行動を起こしていくかが大切です。
会社の現状を様々な視点から知ることから始めます。そして発見した問題点などを考慮しながら、課題を提示してアクションを起こしていくことが大切です。
会社内部だけでは気づけない点があるかもしれませんが、そういう時は外部のコンサルタントを雇うことで、自社内だけで気づけなかった問題点を見つけることができ、適切な課題を作ることができます。
会社内・外部から会社の現状を分析して把握し、業務の向上や改善を行っていくことが重要です。
人材育成の前に行うべきこと②会社の今後の方針を決定する
次に行うべきことは、会社の今後の方針を決定することです。
会社の方針を定めることで人材育成をどのように行っていくべきか、どんな課題を提示するべきかを決めることができるからです。
会社の方針を定めるときは、社員が「何を達成するのか」、「何をするか」などが具体的に理解できるもの、客観的に明確なものでなければいけないでしょう。
会社の今後の方針を決めることで、改善案の方向性や会社の目的確立が可能なので、人材育成を行う前にする必要があります。
人材育成の課題
人材育成の課題①人材を育成する時間がない
人材育成の課題の一つが、人材を教育する時間がないことです。
会社内や管理職業務の中で人材育成の順位が低いことや、人材教育を行うべきなのはわかっているけど、手がつけられない状況にあるということも考えられます。
同じ業務内容でも、管理職自身の能力によって器用に人材教育を行える人と行えない人がいるのも事実です。
人材教育を行う人の能力について理解することや、スケジュールを確認して仕事の裁量を行うことが大切になってくるでしょう。
人材育成の課題②人材育成する能力やスキルを持った人材がいない
人材育成する能力やスキルを持った人がいない、会社に人材育成のノウハウがないということも課題としてあります。
人材育成を行おうとして、人材育成の時間を取ったとしても人材育成を行える力がなければ、その時間すら無駄になってしまいます。
そのため会社内で人材育成のノウハウを蓄積していくことや、外部のセミナーや自己啓発により指導者に新たな技術を身につけてもらうことが必要になってくるでしょう。
今まで人材育成に目を向けていなかった場合、重要だと気づいた時にすぐに行動に移せないこともあると思います。しかし闇雲に行動に移しても、時間だけが浪費されてしまうので、基盤を固めてから人材育成にとりかかっていくことが大切になってきます。
人材育成の課題③指導者の教える技術とスキルが部下の要望にあっていない
人材育成を行う側と受ける側で指導内容と求めるニーズが異なっていることがあります。
会社での仕事の経験年数による視野の違いや能力の違いから、指導者が思っている課題と部下の思っている課題が異なっている場合も考えられます。
同じ仕事でも、仕事を早く覚えられる人と少し仕事を覚えるのが不器用な人がいるように、その時に抱えている悩みや問題が変わるのは仕方のないことだと言えます。
そのため指導する側が部下の視点や状態を理解して教えることや、部下も指導されたことを噛み砕き自分ごとに落とし込めるように柔軟に対応することが大切になってくるでしょう。互いの相互理解のためにも、日頃から円滑なコミュニケーションをとることも大切になってきます。
人材育成の手法とそれぞれのメリット・デメリット
人材育成の手法①OJT(On-the-Job Training)
OJT(On-the-Job Training)は実際の仕事を通じて教育を行うので、教育のために時間や場所を取る必要がないことと、実践的なノウハウを経験から学ぶことができます。
そのため、言葉だけでは伝わらないことや現場での対応力をを鍛えることができます。
ただ、指導者自身の負担が大きくなってしまうことや、指導者によって部下の成長の促進が左右されることがデメリットとしてあるでしょう。
人材育成の負担軽減や効率を高めるためにも、部下から分からないことを積極的に質問することや指導者が分かりやすいように説明を行なっていく必要があるでしょう。
人材育成の手法②Off-JT(OFF the Job Training)
現場での仕事の知識がどのように会社の役に立っているかなどを理解することができます。
現場から離れて研修やセミナーに参加するので、仕事に必要な知識をしっかりと定着させることができます。また教える人が決まっているので、指導者による教育の格差を減らすこともできます。
しかし、外部の研修やセミナーに参加するとお金がかかってしまいます。業務以外での時間を確保する必要もあるので、時間と費用の両方で負担がかかってしまうことがデメリットになります。
実践で得た知識や経験を深めることは、今後のキャリアを歩む上で大切なことだと言えます。しかし、時間と費用がかかってしまうことから慎重に取捨選択していくことが重要になってくるでしょう。
人材育成の手法③自己啓発
社員自身で能力やスキルの向上に努めてもらうことです。
会社に勤めてもらっている時も自分自身で足りない能力を率先して獲得してもらえるようにすることで社員の能力の促進が図れます。
ただ、行動を起こしづらい環境だと自己啓発はしづらいというデメリットがあります。
そのため自分自身で能力を開発しやすい環境を構築していくことがポイントになってくるでしょう。外部のセミナーに参加する費用の一部を負担することや資格の習得を援助するような制度を整えることで自己啓発をしやすくなります。
自分から成長したいと行動することにより、受け身の仕事のスタイルから積極的に行動を起こすようになります。社員自身が自ら動けるような環境が、社員自身の能力を伸ばしていくために必要なポイントであると言えます。
研修実施の手順
研修実施の手順①会社の現状把握からの研修企画の立案
会社の抱えている課題や経営方針から効果が出る研修を考えて立案しましょう。
課題が明確にならないまま、研修の計画を進めてしまうことで、本当に必要な能力やスキルを身につけることができないからです。
新入社員にいきなり専門的なスキルを身につける研修に参加してもらっても、効果が出ないのと同じです。会社の目的・目標から考えて、研修を通して身につけて欲しい能力を設定し、研修の内容やスケジュールを決めることが、会社の目標達成につながります。
会社の現状の理解と今後のビジョンについて意識し、そのポイントを抑えつつ、研修を立案することが大切になってきます。
研修実施の手順②研修プログラムの作成
企画の立案が終わったら、研修プログラムの作成を行いましょう。
会社の課題や経営方針を達成するための力を社員に身につけてもらうためです。
中間管理職の人に管理能力や目標達成能力を手に入れてもらいたい時に、管理能力研修や目標達成能力向上研修など作成する。
新入社員に即戦力として働いてもらうためにも、ビジネスマナーや実務能力の基本を手に入れるための新入社員実務基本研修やビジネスマナー実習研修を作る。
社員の能力や経験ごとにプログラムを作成することが社員の能力の向上やスキルアップにつながるポイントになります。
研修プログラムの内容も社員の持っている力や身につけてほしい能力から逆算して作成いていくことが大切になってくるでしょう。
研修実施の手順③研修への参加意欲を高める
研修プログラムを作成したら、プログラムに参加してもらえるように、参加中も真剣に取り組んでもらえるように意欲を高めることがポイントになってきます。
日々の忙しい業務の中、新たなスキルや技術を身につけてもらうとなると社員にも負担になりますが、やる気がなく研修に参加してもらっても、研修の目的を達成できないからです。
そのためプログラムに参加する目的・必要性を伝えることや、プログラムの中でも社員に参加してもらったり、講義途中の話に共感してもらえたり、必要だと感じてもらえたりするように話を進めていく必要があるでしょう。
受講者によってモチベーションの違いがあり、意欲への差があるかもしれませんが、可能な限り社員全体に必要だと感じてもらえるように訴えかけていくことが必要です。
忘れてはいけない!研修後にすべきこと!
結論、研修フォローを行い、研修の内容の振り返りや研修の必要性を確認しましょう。
研修を受けただけで、その内容を思い返したり、実践してもらえなければ忘れられてしまい、研修した目的を達成できないからです。
研修後に社員全体で共有するために学んだことを、社員の前でプレゼンしてもらうのいいかもしれません。研修の感想や内容を聞くことで、知識を再度インプットさせ、研修の改善点や今後も続けるべきかを判断することができます。
また今後研修に参加してみたいと参加への意欲が高まる効果が期待でき、研修の目的を達成しやすくなるからです。
アンケートやレポート形式で提出して貰えば、その研修への評価がわかりやすくなり、管理もしやすくなったりするでしょう。
人材育成まとめ
人材育成は会社の目標や経営方針を達成するために必要なことです。
会社の売り上げを出すための業務の中、人材育成に時間を割くことは難しいかもしれません。しかし、人材を育てることで徐々に自分の抱えている仕事を任せられたり、会社の業績目標を達成するために大きく貢献してくれたりするはずです。
会社を支えていくのは、社員です。その社員を成長させるために人材育成をさらに促進させていくことを視野に入れてみてもいいかもしれませんね。
この記事のライター
横山 峻己
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