事業計画書の書き方をわかりやすく徹底解説
この記事では、事業計画書とは何か?というところから、なぜ必要なのか?その理由から、事業計画書の書き方をわかりやすく解説していきます。この記事をお読みいただくことで、書き方や重要なポイントや注意点を理解し、事業計画書を書けるようになります。
目次
事業計画書とはなにか?
事業計画書とは、会社が行う事業の計画を書類にしたものです。例えば美容室や病院、エステや飲食店などの業態を始める際に必要な書類になります。何をするのか?事業概要が相手に伝わらなければ事業計画書とは言えませんので、注意が必要です。
この手の本はたくさん出ていますが、この記事を見ることで「この会社の事業はなにか」「この事業は儲かるのか、儲からないのか」「この事業に融資や投資する価値があるのか」「その事業はどのような計画で進めていくのか」などがわかるのが事業計画書です。
なぜ事業計画書が必要なのか?
事業計画書が必要な理由としては、大きくわけて二つあります。一つは「経営者や経営陣が事業計画書に基づいて経営や事業を遂行するためのツールとして使用する」これは企業が向く方向性を一般社員に浸透させ、同じ目的を持たせる手段としても適しています。
二つ目は「事業を遂行するために必要な資金調達をする金融機関向けの提案書として使用する」これが事業計画書が必要な理由です。会社・組織を運営していくうえで重要視されている方向性や経営陣の指標となる重要な資料ということになります。
事業計画書にはなにを書けばいい?
事業計画書の書き方は、事業全体のプランニングを書くことです。例えば、その事業の市場や国の予算、行政が絡むのか絡まないのか、競合他社はどの程度の数があって、その競合他社の市場シェアや新規参入の企業は各社でどのようになっているのか。
そこで自社としてその事業でどこの領域へ進出し、いつまでにどの程度の数字(売上や利益)を出すのか。そのためには融資がいくら必要又は不要だが、別の何が必要かなど...事業全体のビックデータから詳細の戦略までを書くことが事業計画書です。
事業計画で最も重要視されるポイントとは
銀行や投資家は、事業計画書を見て融資や投資の判断をします。そのため、出資者に魅力的に感じてもらうためにも、事業計画書は網羅性があり、内容をわかりやすく作成し伝えることが重要です。そこで重要なポイントを具体的に解説していきます。
事業計画書で最も重要視されるポイントと書き方①
5W1Hを意識して作成すること。
1)What:どんなサービスや商品を扱うのか、提供するのか(美容室、病院、エステなど)
2)When:その事業への参入はいつなのか
3)Where:どの市場でアプローチするのか(介護や美容業界、飲食店、カフェなど)
4)Why:なぜこの事業を始めるのか又は、始めたのか(高齢化により介護施設や病院でのポイントサービスや集えるカフェなどの需要があると見込んだからなど)
5)Whom:どのターゲット層に提供するのか(性別や年齢、地域なのか要介護者などの特定者なのか?など)
6)How:どのうような方法で、戦略で事業を進めるのか、ビジネスモデルは?(サービス付き高齢者住宅をモデルとし、病院や飲食店またはカフェやエステを併設するなど)
以上を網羅することでわかりやすく、網羅性のある事業計画書になりますので、意識して作成しましょう。
事業計画書で最も重要視されるポイントと書き方②
事業の進め方や根拠ある数字を記載すること。
事業計画書は、根拠のない数字や憶測の記載をしても何の意味もありません。美容室やエステ、カフェなどの店舗を必要とするものは特に資金調達や投資家の判断材料になりますし、会社の経営指標のひとつにもなります。
例えば著名人の本や、美容室御用達のシャンプーやリンス、エステでおすすめの美顔器などの商品を扱うなら商品の仕入れ先や仕入れのルート、病院や介護施設などのサービスであればそのサービスの市場やシェア取得の根拠をできるだけ明確にしておくことです。
結果的に事業をしていくうえでの損益分岐点(飲食店などは月間で何名来店すれば黒字など)を見極め、先々の投資効果を予測する指標ともなりますので、事業の商品やサービスへのオペレーションフローはイメージができるように作成することです。
事業計画書で最も重要視されるポイントと書き方③
短期的・中長期的な時間軸での推移予測を記載すること。
事業計画書を作成するうえで1年後などの短期的な計画を出しても信憑性がありません。その事業の展望を3~5年の中期的計画、5~10年後の長期的計画といった計画を作成することです。
上記のことを意識しながら作成することによって、事業の信憑性がでてきますし、具体性や戦略に対しての効果、事業の成長具合や企業への信頼性が大幅に向上しますので、資金調達を目的とするのであれば最重要といっても過言ではありません。
事業計画書の基本的な書き方
事業計画書の書き方は、前述の重要視するポイントをふまえたうえで、構成を考えていきます。構成は事業内容、市場環境、競合との優位性、経営戦略、リスクと対策、資金計画の6項目をポイントとしておさえればわかりやすく作成できます。項目ごとに説明していきます。
事業計画書の項目と書き方
①事業内容:どの市場やターゲットに対してどんな商品やサービスを提供するのか?且つその商品やサービスはどのような魅力があるのかを説明する。
②市場環境:市場規模や成長性、競合他社の評価や実績をグラフなどを用いて説明し、自社がどこで差別化するのかも記載する。
③競合との優位性:競合が真似できない優れた部分を説明し、同業だけでなくターゲットが似た異業種への差別化も網羅する。
④経営戦略:売上や利益、仕入れの経営戦略、人員構成や組織計画などの事業を継続的に運営する為の仕組みを説明する。
⑤リスクと対策:想定されるリスクに対し、危険度や頻度、重要性を明確にし、その対策や解決策を先手で説明する。
⑥資金計画:融資などの詳細の収支予測とイニシャルコストやランニングコスト、中長期的な投資資金や設備投資などの詳細も説明する。
事業計画書を作成する時の注意点
今までご説明したように、いくら網羅性やわかりやすさを追求しても、事業ですから誰でもできるようなアイデアや内容では相手の理解や納得は得られません。競合他社やマーケット市場をふまえていても、作成する際にはいくつか注意点があります。
①現実性があるか:事業開始1年で上場などのような、現実的ではない目標は記載しない。
②ターゲットを絞り過ぎない:事業領域に対してターゲットを絞ったはいいが、層が少なすぎてシェアを取りに行ったところで伸長率や将来性がないと思われてしまう。
③特許や商標など著作権の侵害はしていないか:盗用していなくても、既に特許取得中や出願中ということも少なからずあり得ます。ネーミングやデザインが商標を侵害しているケースもあるため、本を読むなり十分に調査することをおすすめします。
事業計画書の書き方まとめ
事業計画は、事業アイデアの立案からかたちとなるまでは非常に夢のあるプロセスです。だからこそ、絞って出せたアイデアを書く事業計画書は、わかりやすく且つ網羅性をもたせ、さらに信憑性がある事業計画をたててて書くことが重要になります。
事業計画書を作成する際には、完成度を複数の目線でチェックをし、考えられるリスクや対策を担当チームなどで全て出したうえで、批判の修正と特許・商標の確認及び計画性を可視化して作成してください。皆さまの事業が成功することを心より祈っています。
この記事のライター
Ryokin
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