代用は効く?請求書と領収書の違いとは?
「請求書と領収書の違い?何となくわかるけど、具体的にどう違うわけ?どっちかあればいいの?保管期間は?」フリーランスとして、個人事業主として独立したばかりでわからない!…という方のために、請求書と領収書の違い、という話をしたいと思います!
請求書とは?
請求書とは、文字どおり「求めを請う書類」のことです。では何を求めるのか?それは商品やサービスに対しての代金です。
たとえば、中国電力(株)の電気を使えば「電気ご使用量のお知らせ」というハガキが届きますよね。「電気使ったんでしょ?だから請求しま~す!」っていうハガキが。このハガキが請求書になります。
請求書とは、「商品やサービスの代金を支払ってください」という書類のことです。
よく聞かれるのが保管期間についてです。請求書の保管期間は7年間です。平成16年の法改正以前は、会社の規模により7年もしくは5年となっていましたが、平成27年以降は会社の規模にかかわらず7年間となっています。
また請求書をメール添付で送る機会も増えてきています。メール添付で送る場合はPDFが一般的です。
領収書とは?
聞いたことないですか?「領収書ください、会社の経費で落とすんで」という言葉を。
飲食店で会計するとき、タクシーで移動したとき。お金を払った後に、払った人が「領収書もらっていいですか?」と言ってるのを聞いたことないですか?
領収書とは、「商品やサービスの代金を受け取りました」もしくは「代金を払いました」ということを証明する書類のことです。
ちなみにこの領収書がないと、仕事で会社のために立て替えたお金(飲食代、タクシー代など)を返してもらえません。領収書は、お金のやり取りを証明する書類だからです。
保管期間は7年or5年です。ちなみに領収書をメール添付で送ると収入印紙代を払わなくて済みます。
請求書と領収書の違い
請求書と領収書の違いは、お金のやり取りをする前なのか?後なのか?というところにあります。
お金のやり取りの前に必要な書類が請求書です。「お金払ってくれるー?まだお金もらってないよー?ねぇまだー?」ってお金を受け取った後に言わないですよね。詐欺になっちゃうから。
お金のやり取りの前に必要な書類が請求書で、お金のやり取りの後に必要な書類が領収書です。
お金のやり取りの前なのか?後なのか?というところに明確な違いがあります。
取引する上で請求書と領収書は必須
取引する上で請求書と領収書は両方とも必須です。なぜ必須なのか?それはトラブルを防ぐためです。
もし、請求書がなかったときを想像してみてください。請求書がないと商品やサービスを提供したとしても代金を払ってもらえません。たとえば、「払ってないって言われても…請求書だしました?」みたいな対応をされます。
同じように領収書もトラブルを防ぐのに必須です。たとえば、代金を払ったのに再度請求されたとき。「ちゃんと払いました!見てください!これが証拠の領収書です!」と代金を支払ったことを証明できます。
「お金を払った、払ってない」「お金をもらった、もらってない」でモメないために、請求書と領収書は両方とも必須です。
領収書の代わりに請求書じゃダメなの?
経費で落としたいとき、確定申告したいときに領収書の代わりに請求書じゃダメなの?結論からいうとOKです。ただし、振り込みやカードで支払った場合に限りですが。
というのは、振り込みやカードで支払った場合は請求書だけでいいからです。振り込みやカードで支払ったら履歴が残ります。たとえば、通帳やカード明細に。
なのでその履歴が支払いの証拠となり、お金のやり取りを領収書の代わりに証明してくれるというわけなんです。ただ、「経費精算は絶対に領収書!」と決まっている会社も少なくありませんが。
領収書の代わりにレシートじゃダメなの?
経費で落としたいとき、確定申告したいとき領収書の代わりにレシートじゃダメなのか?もちろん、レシートで大丈夫です。
レシートと領収書の両方とも、もらってる人がいるのはなんで?
それは、安心のためです。
税法上、レシートも領収書も支払い事実を証明するためのものとして違いはありません。ですが、領収書には宛名欄があるのに対しレシートにはないので、「不正目的とみなされて処理されなかったら困る…」とか「レシートの印字は消えやすいから、消えちゃったらどうしよう…」みたいな理由で安心確実な領収書が好まれているからです。
請求書と領収書の違いまとめ
請求書と領収書の両方を網羅的に説明しましたが、理解は深まりましたか?インターネットの普及によりメールに添付して電子データを送る取引が増えてきました。
請求書や領収書を管理されていた方なら「そうそう」ってわかると思いますが、保管ってかなり手間なんですよね。重いし、場所とるし、量がハンパないから。
そういった背景から電子データでのやり取りが増えてきたんではないでしょうか。書類のやりとりをクラウド上で行う流れは、今後さらに加速していくのかもしれません。
この記事のライター
松田佳祐
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