目録とは?シーン別書き方の例文をご紹介
目録の書き方はご存知でしょうか? 結婚や還暦のお祝いなどで贈ることがありますが、なかなか難しいですよね。 この記事ではテンプレートを交えて目録の書き方を解説しています。 市販の封筒を使ってもいいので気軽に還暦などのイベントを正式にお祝いしてみませんか?
目次
そもそも「目録」とは?
目録には主に2つの使い方がありますのでそれぞれについて解説していきます。
そもそも「目録」とは?①図書館や博物館の収蔵物のリスト
図書館や博物館は多くの方が一度は訪れたことがあると思いますが、数多くの図書や展示品がありますよね。
一つ一つの収蔵物をリスト化することで棚卸しや紛失・盗難時のチェックに役立てます。
そもそも「目録」とは?②贈り物の品物リスト
卒業式や結婚式、還暦のお祝いや二次会での景品などとして贈られる品物のリストとしても活用します。
日本は結婚式や還暦などのお祝い事に贈り物をする習慣がありますが、実際にその場で贈ることができない場合、贈り物のリストとして目録を渡して後日受け取ってもらうことがあります。
この記事では目録の意味を贈答品のリストとして扱います。
目録を活用するシーンは「年に何度もないのでよくわからない」という方が多いと思いますので疑問を解決できるような記事にしたいと思います。
目録はこんなものを贈ると良い
目録として贈るものは、現金や金券、テーマパークのチケット、家電などの景品、学校にはピアノや垂れ幕などを贈ってもいいでしょう。
還暦なら孫と旅行ができるように旅行券もいいですね。
贈る相手が喜んでくれるものなら何でも良いと言っていいでしょう。
目録はあくまでも贈答品のリストであって家電のようにかさばるものや旅行のように「体験」を贈ることもできます。
目録は何にいれて渡す?
目録は奉書紙があればそれに包んで贈るのが正式と言われています。
包み方は奉書紙を縦半分に折り、輪を下にして左右を3つ折りにします。
これだけで完成です。
これが目録になり、もう1枚の奉書紙かできるなら檀紙で包むと、より格式を高めることができます。
包み方は左右、上下を裏側に折り、左の部分には中央に宛名を、右寄りに贈り主の名前を書くのが正式です。
品物代わりに目録だけを渡すのであれば、真ん中の部分に品名と個数、日付だけを書きます。
この目録には水引きとのしが必要です。
折るのが大変なら封筒がおすすめ
目録を折るのは慣れないと折り方を確認しながらの作業になるので、時間がかかるしキレイに折れないかもしれません。
そうしたことを考えると封筒をおすすめします。
目録を封筒に入れるだけなので簡単です。
封筒はインターネットでもダイソーでも購入できます。
手軽さが封筒のメリットといえるでしょう。
封筒なら紙なので連名を書いたり還暦祝いの現金を包むことも簡単です。
【種類別】目録の書き方
「目録を書く」というと難しいように思えるかもしれませんが、場面ごとにパターン化されているので、そこまで難しいものではありません。
以下では目録が必要な場面8つごとに目録の書き方を解説していくので、それぞれ詳しくみていきましょう。
【種類別】目録の書き方①結婚祝い用に目録を贈るときの書き方
親戚や友人・知人の結婚式に出席し、結婚祝いとして大きなものや多いものを贈るなら結婚式当日は目録だけを渡して、後日再度贈ると言う方法もあります。
そのための目録として、タイトルには「目録」、品名と数量、「右、御結婚のお祝いとして品としてお贈り致します。」と書いてから日付と贈り主、宛名と続きます。
表書きには「目録」や「寿」「御祝」「御結婚祝」などにします。
【種類別】目録の書き方②結納祝に目録を贈るときの書き方
婚約が成立した証として両家が贈りあう品名や金額のリストとして「結納品目録」として贈ります。
それぞれの品物の名称は子孫繁栄や夫婦円満といったことを指す縁起のいい言葉を当てて書くのが結納品目録の特徴でありマナーです。
具体的な例として次の「品名は縁起のいいものを当てる」をご確認ください
結納目録のマナー①品名は縁起のいいものを当てる
縁起がいいと言われている贈り物には次のようなものがあります。
- 末広:家内繁栄を願う扇子
- 友白髪:オイルまで添い遂げる意味を持つ麻糸
- 子生婦:子孫繁栄を願う昆布
- 寿留女:噛むほど味が出る嫁になるように願ったスルメ
- 松魚節:男性らしさの象徴・シンボルである鰹節
- 家内喜多留料:祝い酒
といったものがあります。
結納金封という包に入れて贈りますが、地域によっては以下のような別の名前になることもあるので注意してください。
- 関東の男性から贈るなら「御帯料」
- 関西では「御袖料」
- 四国・九州では「御結納料」
また、女性から渡す場合は「御袴料」と記載します。
金額の書き方は金包の中の包の表側に楷書体の漢数字で書きますが、このとき表書きは不要です。
奉書紙に品名と数量を毛筆で書き、表書きには贈り主の姓名は書かず、楷書で「寿」「目録」と書きます。
結納を受け取るとその証拠として受け取り品目を「受書」に書いて贈り返します。
結納品目録は他のものと比べ、多少複雑なので注意してください。
結納目録のマナー②品目数を奇数にする
結納品の品数は奇数にするのがマナーとされています。
理由は偶数では割り切れてしまうため、品数を奇数にして別れないように願っているそうです。
注意が必要なのは熨斗も品目に含まれるということ。
熨斗は元々「熨斗鮑」と言われ、薄く伸ばしたアワビで不老長寿を願っていましたので、熨斗も結納品の一つに数えられます。
最後に日付と贈り主の名前、宛名を記載しますが、宛名には「家から家」「男性本人から女性本人」「男性の親から女性の親」のどれかにしなければなりません。
【種類別】目録の書き方③結納返しを贈るときの目録の書き方
結納返しの場合、途中までは結納目録と同じように目録を書いていきます。
タイトルに目録、品名、数量を書いて、その後「右之通幾久敷芽出度御寿納被下度候也」や「右之下幾久敷芽出度御受納下さい」などと書きます。
このときも関東と関西などで地域によって目録の書き方が違うので注意してください。
最後に日付と贈り主、結納の宛名に合わせた宛名を書きます。
【種類別】目録の書き方④現金を贈るときの目録の書き方
さまざまな場面で現金を贈ることが多いですがそういったときにも目録をつけます。
現金の目録ではタイトルに「目録」金額を難しい漢数字(壱、弐、参など)で書きます。
と書いて、「右、〇〇としてお贈ります」と続いて日付、贈り主、宛名になります。
【種類別】目録の書き方⑤景品を贈るときの書き方
結婚式の二次会などのイベントで景品が用意されていることがありますが持ち帰ることができないような景品のときも目録を渡して後日正式に景品を贈ります。
こちらも現金と同じように、目録から景品の品名、数量、「右、〇〇の景品として贈ります」から日付や贈り主、宛名を書きます。
【種類別】目録の書き方⑥財産目録の書き方
財産目録は会社が解散したときの清算手続きや破産手続きを始めたときなどに法人の財産を示すときに必要になります。
貸借対照表として使うこともありますが、そのときは毎年の会計処理ごとに財産目録の作成が必要になります。
企業だけでなく、個人の財産を残すときにも作成されます。
【種類別】目録の書き方⑦退職祝のときの目録の書き方
会社や個人で退職する人にお祝いの品を贈るときに使います。
タイトルには目録から品名、数量や現金なら金額、「右、退職記念として贈ります」日付や贈り主、宛名を書きます。
贈り主が会社なら「株式会社〇〇一同」、家族で贈るなら連名が多いです。
もちろん、個人で贈るのであれば、個人名で問題ありません。
【種類別】目録の書き方⑧お見舞いの品を贈るときの目録の書き方
入院中の知り合いに贈るなら同じように目録から品名、数量「右、お見舞いとして贈呈致します」から日付、贈り主、宛名を書きます。
ここまでで紹介した各目録は一例であって、この他にもインターネット上にあるさまざまなテンプレートでは違う書き方が紹介されていると思います。
そもそも、他の「受賞記念目録」などさまざまなテンプレートがダウンロードできるので、自分たちが使いたい目録テンプレートを探して活用してみてください。
コピーして使える目録のテンプレート
ここではどうやって書いたらわからないという方も多いと思いますので、コピーして使える目録のテンプレートを用意しました。
目録を贈る場面で細部は違うものの、基本的な流れは同じなのでテンプレートの効果が十分に発揮されます。
目録の書き方を読んでもよくわからなかったという方はテンプレートのご活用をおすすめします。
目録
一、〇〇〇〇一点
〇〇〇のお祝いとしてお贈り申し上げます。
〇〇様
令和〇〇年〇〇月〇〇日
株式会社 スマートドキュメント
目録で現金を贈る場合のマナー
結婚式や還暦祝い、退職祝いなどのおめでたいイベントのときに正式な贈り物を贈りますが、もしも結婚式で贈り物として現金を贈るのであれば、連名の書き方などに違いがあるので注意してください。
以下では結婚式で目録として現金を贈る場合のマナーについて解説していきます。
目録で現金を贈る場合のマナー①友人連名で結婚祝いを贈る
友人たちと披露宴に出席する場合、個人で贈ることが基本ですので、連名にせずに1人1封で贈ります。
このときご祝儀とは別に友人たちでなにか贈りたいなら1人3,000円~1万円ほどでお金を集めたり、合計1万円ほどを目安にしてなにか贈ってもいいです。
あまり高すぎるものだと相手も遠慮してしまいます。
熨斗をつけるなら、「友人一同」とし、お金を出した人の名前を連名にします。
もしも披露宴や結婚式がないのであれば、式に出席したときのご祝儀よりも3,000円から1万円ほどに減らすのが一般的です。
もしも数千円では申し訳がないのであれば、連名で贈り物をしてもいいです。
ただし、以前に相手から結婚祝いとして受けているのであれば、連名から外れて受けた分と同じくらいのご祝儀を贈ります。
目録で現金を贈る場合のマナー②取引先として連名で贈る
相手との関係性・付き合いにもよりますが、式に出席しないなら1万円が相場と言われています。
しかし社内規定の問題もあるので、まずは上司に相談してから金額や贈り物を決めます。
このときの熨斗には「会社名(複数の部署なら連名で)」を書きます。
このとき会社全体で贈るのであれば、熨斗の下中央に「代表取締役〇〇」、右に小さめに会社名を記載します。
部署として贈るのであれば、同じように熨斗のした中央に「〇〇部 一同」、右に小さめに会社名を記載します。
このとき相手がお礼状を出せるように名前と住所を書いた紙を同封しますが、最近では会社に直接届くので、住所を省略することもあります。
このときの連名リストには目上の人から書いていきます。
目録で現金を贈る場合のマナー③有志が連名で結婚祝いを贈る
有志を募って結婚祝いを贈るのであれば、熨斗に名前を書くのは3人がベスト。
このとき役職に上下関係があるなら、熨斗の中央に1番上の人を書き、左へ続きます。
対等な立場なら中央と左右に左右対称で連名にします。
もしも3人以上の連名が必要なら、代表者の名前を書いてから「他〇〇名」と記載、別紙で連名のリストを同封します。
目録の書き方まとめ
目録の書き方について解説してきましたが、難しいようであれば市販の封筒を使ったり専門の方に聞くなどして気軽に還暦などを正式にお祝いしてみませんか?
この記事のライター
U11
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