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ペーパーレス化は必要?成功事例やメリット・デメリットをご紹介

ペーパーレス化により書籍をスマホで見る時代です。初代iPodが発表されたときのキャッチコピーは「1000曲をポケットに」でしたが、今じゃ「1000冊がポケットに」です。この記事ではペーパーレス化について解説しています。5分でイメージできるので、まずはご一読を!

ペーパーレス化は必要?成功事例やメリット・デメリットをご紹介

目次

  1. ペーパーレス化とは?
  2. ペーパーレス化の現状とは?
  3. ペーパーレス化のメリット
  4. ペーパーレス化のデメリット
  5. 法改正もペーパーレス化を後押ししている!
  6. なぜペーパーレス化が進まないのか?
  7. ペーパーレス化でもFAXは必要?
  8. ペーパーレス化を進めるポイントとは?
  9. ペーパーレス化の成功事例
  10. ペーパーレス化のリスクにもしっかりと対策を!
  11. ペーパーレス化まとめ

ペーパーレス化とは?

ペーパーレス化とは、紙媒体から電子媒体に移行しようとする動きのことです。

たとえばひと昔前の環境では、新聞や単行本を読んでいる人を電車でよく見かけました。今じゃほとんどの人がスマホで読んでいます。

契約書などの書類も、電子契約で処理する企業が増えています。

Peper(紙)+Less(より少なく)でペーパーレス。

今後もこの流れは加速していくと思われます。

ペーパーレス化の現状とは?

身近な環境では、ICカードの利用者数の増加、電子書籍&電子決済の普及などが目につきます。

ビジネスでは、請求書や契約書などの各種書類が電子化されました。

資料をタブレットなどのデバイスで見て行う、ペーパーレス会議という会議も登場しています。

ですが多くの企業では、まだまだ普及しきっていません。

とはいえ世の中のペーパーレス化の流れを、敏感に感じ取っている人も多いのではないでしょうか。

ペーパーレス化のメリット

ペーパーレス化のメリットを5つご紹介します。

ペーパーレス化のメリット①コスト削減

コスト削減になります。

紙代やインク代を節約できるからです。

資料作成時の紙代やインク代をはじめ、印刷機器のメンテナンス費用、資料の運搬費用、シュレッダーなどの廃棄費用、保管費用などの費用削減になります。

完全にペーパーレス化できれば、その業務に従事していた人の作業が減り、浮いた時間を他の業務にあてることもできます。

ペーパーレス化のメリット②保管場所が不要

契約書や領収書などの各種書類は法律で保管期間が定められているため、何年にも渡り保管しなければいけません。

取引が数万件以上ある企業の場合、膨大な書類を保管する環境を準備する必要があります。

ところがペーパーレス化では、保管スペースが必要ありません。

すべてデータとして保管できるからです。

ペーパーレス化により、段ボールに詰められた書類を見る機会が減りました。

ペーパーレス化のメリット③書類整理&検索が楽

書類を整理したり、必要な書類を探す手間がなくなります。

倉庫内にびっしり詰められた書類を探し回るのは大変ですが、データ化した書類は数クリックで見つけることができます。

想像してみてください。書類1枚のために半日無駄にしたなんて最悪じゃないですか。

可視化できたほうが管理しやすいという意見もありますが、とはいえ検索機能で即座に閲覧できるペーパーレス化は、時間と労力のコスパが最高です。

ペーパーレス化のメリット④情報漏えいのリスク

原価が記載された書類を紛失した経験はないですか?

もし取引先に見られたら「原価こんなに安いの!?もっと値引きしてよ!」なんて言われかねません。

ペーパーレス化なら、そういった情報漏えいのリスクを、未然に防ぐことができます。

人間なので、どんなに慎重に扱っていても紛失します。

紙面ではなくデータで管理すれば、紛失によるリスク回避が可能です。

ペーパーレス化のメリット⑤企業のイメージアップ

ペーパーレス化で紙をはじめ、環境資源を節約することができ、地球環境保護に取り組んでいる優良企業というイメージを獲得することが可能です。

環境に配慮した企業イメージを獲得すると、消費者から信頼を得ることができ、その信頼で商品が売れます。

そういった意味合いから、ペーパーレス化を導入するメリットがあります。

ペーパーレス化のデメリット

物事には良い側面と悪い側面が存在します。光があれば影ができるものです。

ペーパーレス化のデメリットを5つご紹介します。

ペーパーレス化のデメリット①慣れが必要

慣れるまで使いにくい、というのがデメリットです。

「そうかな?すぐ慣れると思うけどな…」という意見も当然ありますが、使い慣れている人からしたら想像しづらいのかもしれません。

右利きの人が、左手で箸を使うイメージだと思います。

慣れれば無意識で使えますが、慣れるまで苦しいです。

ペーパーレス化のデメリット②読みにくい

ふたつめのデメリットは、読みにくいという点です。

たとえば本を読むとき。紙媒体がいいという人が一定数います。

ビジネス書などある程度のボリュームがある本は、紙媒体の方が読みやすいです。

電子書籍でも読めますが、読みにくいし疲れます。

とはいえビジネス環境で大量の文字を読む機会は、そこまで多くないので問題はないのかもしれませんが。

ペーパーレス化のデメリット③他社とのやりとり

電子書類には収入印紙が不要で、無駄な出費を抑えることができます。

ところが取引先がペーパーレス化に対応していないと、払わなくていい収入印紙代を払うことに…。

確かに社会全体で、ペーパーレス化が急速に進んでいます。

しかしほとんどの企業が紙媒体メインで仕事をしている、というのが現状です。

ペーパーレス化を導入した企業も他社との兼ね合いから、完全なペーパーレス化には踏み切れていません。

社会全体がペーパーレス化へと移行しなければ、ペーパーレス化導入によるメリットが半減してしまいます。

ペーパーレス化のデメリット④データ消失のリスク

保管&検索が楽なペーパーレス化も、膨大なデータが一瞬で消失するというリスクがあります。

PCが故障するとデータが消失します。

クラウドに保存しているなど、バックアップされている環境であれば問題ないですが、もしなければ修復できない可能性が高いです。

一方、紙媒体なら焼失でもしない限り安心できます。

データ消失によるリスクは、ペーパーレス化による一番のデメリットなのかもしれません。

ペーパーレス化のデメリット⑤メモには不向き

たとえば会議中にメモしたくなったとき。

手帳などの紙媒体であれば、サッと手軽にメモを取ることができます。

また「あれなんだっけな?」と書き込んだ情報を探すとき、パラパラめくって探す手帳のほうが素早く見つけることができます。

その証拠にメモアプリが普及した今日でも、手帳は右肩上がりで売れ続けています。

メモの手軽さには敵わないという点が、ペーパーレス化のデメリットです。

法改正もペーパーレス化を後押ししている!

実は、法改正でペーパーレス化を後押ししています。

2016年、契約書や領収書の電子保存が可能になり、2017年には請求書や領収書をスマートフォンなどのデバイスで撮影した画像の電子化も認められました。

e-文書法や電子帳簿保存法などの法整備で、企業の文書の運用方法が見直されています。

こうした取り組みから、国がペーパーレス化の後押しをしている姿をうかがうことができます。

なぜペーパーレス化が進まないのか?

社会全体がペーパーレス化へと向かっています。その流れを促進しようと国が法整備で後押ししています。

ところが、多くの企業が未だに紙媒体メインで仕事をしているのが現状です。

なぜペーパーレス化が進まないのか?その理由を解き明かしていきたいと思います。

ペーパーレス化が進まない理由①経営者が率先して導入していない

ペーパーレス化が進まない理由のひとつは、経営者が率先して導入していないという状況が考えられます。

どうして経営者が率先しないのか?

それは人は合理的な生き物ではないからです。

もし合理的な生き物なら、健康に気遣って始めた禁酒や禁煙、ダイエットに失敗するなんてことは決してありえません。衝動買いをしたり、当たる確率のきわめて低い宝くじに大金を投じたりなんてこともありえません。

人は感情的な生き物です。経営者も感情的に判断します。

経営者は年配の方が多いです。そんな中スマホやタブレットなど、新しいテクノロジーに慣れていないのも年配者です。

「契約書を電子化?使い慣れた紙面のほうがいい」と感じる年配者が、ペーパーレス化を率先して導入するはずがありません。

便利だから導入するとは限りません。

人は本能的によくわからないものを怖いと感じます。慣れ親しんだもののほうが安心できます。本能的に住み慣れた環境を選ぶからなのかもしれません。

経営者が導入に乗り気でない、というのが考えられる理由です。

ペーパーレス化が進まない理由②保管場所が十分にある

3畳しかない職場を想像してみてください。

きっとペーパーレス化により、書類を減らす努力をするはずです。

書類が減れば仕事がやりやすくなり、作業効率が上がるからです。狭い作業スペースのストレスから解放されるからです。

反対に30畳もある職場ならどうでしょう。

「別に困らないし、今まで通りのやり方でいいか」となるのではないでしょうか。

変化することを念頭に仕事をしているという方もいると思いますが、とはいえ歴史を紐解くと新発見は制約から生まれることが多いです。

保管場所が十分にある企業では「ペーパーレス化」というイノベーションは起きにくいです。

ペーパーレス化が進まない理由③取引先がペーパーレス化していない

取引先がペーパーレス化していない、という理由も考えられます。 

前述しましたが、取引先のペーパーレス化が進んでいなければ、紙媒体でのやり取りをせざるをえません。

書類の作成は自社のみで行うことができず、双方の合意によって作成するものだからです。

未だに多くの企業が、紙媒体で仕事をしています。

なので完全にペーパーレス化したとしても、取引先から紙媒体を要求されるなんてことも…。

他社とのやり取りから、ペーパーレス化に歯止めがかかっている状態です。

社会全体で一斉に導入する環境でないと、難しいのかもしれません。

ペーパーレス化でもFAXは必要?

ペーパーレス化でもFAXは必要?という疑問をお持ちの方が意外と多いです。結論からいうとFAXは必要です。そこでFAXの必要性について考察していきたいと思います。

FAXが必要な理由①紙面による書類を求めるクライアントが多い

他社との兼ね合いで、紙面での処理を求めるクライアントが一定数います。

個人事業主とは大違いで、大手企業はとくに融通が利きません。

FAXがないと仕事に支障がでる場合があります。

FAXが必要な理由②ペーパーレスFAX

ペーパーレスFAXにより作業効率が上がります。

ペーパーレスFAXとは受信時のFAX文書を、PDFデータで管理できるFAXのことです。

受信したFAX文書は、指定のメールアドレスや別のFAXへ転送可能です。

またペーパーレスFAXは、受信したFAXの読込み機能以外にも様々な機能があります。

中でもFAX受信の通知機能で、必要なFAXを見落とすということがなくなりました。

ペーパーレス化を進めるポイントとは?

ペーパーレス化の特徴がわかってきたところで、ペーパーレス化を進めるにあたってのポイントをいくつかご紹介していきます。

ペーパーレス化を進めるポイント①紙とデータを使い分ける

少しずつペーパーレス化を導入していきましょう。

「今日から紙類の使用禁止」というのは現実的ではありません。

メモは紙媒体のほうが向いているし、他社との兼ね合いもあるからです。

たとえば社内会議はタブレットを使用した完全ペーパーレス化、書類は電子媒体と紙媒体のどちらかというふうに。

紙とデータを使い分け、少しずつペーパーレス化にシフトしていく、という方法が現実的です。

ペーパーレス化を進めるポイント②経営者が積極的に導入

経営者が積極的に導入していくことが重要です。

組織で影響力のある人が動かなければ、今までの習慣は変えられないからです。

人は変化を嫌う傾向があります。慣れ親しんだ環境の方が居心地がいいからです。

とはいえ経営者が率先してペーパーレス化を推し進めれば、社内でその風潮が少しずつ強まり実現させることができます。

ペーパーレス化を進めるポイント③タブレットを導入

ペーパーレス化の足掛かりとして、タブレットを導入しましょう。

パソコンでは持ち運びにくい、スマホは小さく資料を読みにくいからです。

タブレット導入によるコストが心配な方は、少量を導入しましょう。

タブレット導入はペーパーレス化に必要なプロセスです。

ペーパーレス化を進めるポイント④ペーパーレス会議の導入

タブレットの導入が終わったら、ペーパーレス会議を導入しましょう。

ペーパーレス会議とは、紙の資料をなくした会議のことで、比較的簡単に導入できるのが特徴です。

各種書類のペーパーレス化は他社との兼ね合いもあり難しいですが、ペーパーレス会議は自社のみで行うことができるからです。

ペーパーレス会議を導入すると、資料作成の手間やコスト削減、場所を選ばず会議できるというメリットが得られます。

導入したタブレットでペーパーレス会議が可能です。

またタブレットを導入する際、「ペーパーレス会議システム」を一緒に導入すれば、会議に役立つ様々な機能を利用することができます。

たとえば同時に複数の資料を閲覧できる機能、ワイヤレスで他の映像機器に映し出せる機能などです。HDMI端子を繋ぐ必要はなく、ボタン一つで画面に反し出せます。

タブレット導入済みという方は、ペーパーレス会議の導入を検討されてはどうでしょうか。

ペーパーレス化を進めるポイント⑤一部の部署で実験的に導入する

「全社で一斉に導入すると業務に支障をきたすのでは?」という方には、一部の部署で実験的に導入するという方法をおすすめします。

小さく始めて成功したら拡大するという方法です。

いきなりタブレットを導入すると混乱する人が出てきたりコストがかかったりします。

導入時の負担をできるだけ軽く抑えられる環境だと、問題が起きたとしても簡単に対処可能です。

まずは特定の部署だけで、ペーパーレス化の取り組みを進めたり、プロジェクトチームを立ち上げたりします。

たとえば部下のマネジメントに関する書類はペーパーレス、というふうに限定的に実施します。

そこで出てきた問題を少しずつ改善していき、ゆくゆくは全社に展開すればスムーズに導入することができます。

ペーパーレス化の成功事例

2019年、三菱UFJ銀行はタブレットなどを活用した新店舗を開店しました。

銀行業務をペーパーレスで行うことのできる店舗です。

2023年までに100店舗まで拡大する計画もあります。

通帳といえば誰もが同じものをイメージすると思います。

三菱UFJ銀行はペーパーレス化の促進に伴い紙の通帳をやめて、スマートフォンなどから見るデジタル化された通帳に切り替えるキャンペーンを行っています。

こういったペーパーレス化の流れは、今後も加速していくと思われます。 

ペーパーレス化のリスクにもしっかりと対策を!

ペーパーレス化のリスクにも、しっかりと対策しておきましょう。

ペーパーレス化による一番の懸念点は、データの消失のリスクです。

リスクを未然に防ぐためにUSBにバックアップデータを保存する、各デバイスのハードディスクにデータを保存するという方法がありますが、クラウド上にデータを保存するという方法もあります。

クラウド上にデータを保存するといつでもどこからでもデータにアクセスできるというメリットや、各端末にデータが残らないといったメリットがあります。

ペーパーレス化の不安材料は、少しでも減らしておきましょう。

ペーパーレス化まとめ

世の中の動きはペーパーレス化に向かっているが、まだまだ普及していないということ。

なぜペーパーレス化が進まないのか?

メリット&デメリットについて。

ペーパーレス化導入のポイントなどをいくつかご紹介してきました。

もしペーパーレス化するのであれば小さく導入しましょう。ビジネスでもそうじゃないですか。大きく動いてるプロジェクトが失敗するとダメージが大きいですよね。

本来の業務に支障が出ないように、少しずつペーパーレス化を取り入れましょう。

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松田佳祐

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