辞表の書き方とは?退職願や退職届との違いや注意点を徹底解説
退職の意思表示をする際に必要な辞表。辞表の書き方がわからない。退職願と退職届とは何が違う?書き方は手書きかパソコンか?辞表の書き方を知り、円満に退職するための辞表と退職願と退職届との違いや書き方、提出するうえでのポイントを解説します。
辞表とは
辞表とは会社を辞める際に提出する紙(用紙)のことを言います。但し、本来の意味としては、経営者や役員、公務員が職を辞する際に提出するものです。民間企業によっては課長職以上は辞表提出などの規定がある企業もあります。
辞表/退職願/退職届の違い
会社を退職する際に辞表を提出するイメージは強いと思いますが、「辞表」「退職願」「退職届」はそれぞれ違いがありますので紹介していきます。
辞表/退職願/退職届の違い①辞表
辞表は経営者や公務員などが職を辞する際に提出するという考え方が一般的ですので、民間企業の一般社員や役職者ではない社員は「辞表」ではなく、「退職願」か「退職届」になります。
辞表/退職願/退職届の違い②退職願
退職願とは、労働解約の解除について会社側の合意を求めるものです。意思表示として、退職のお願いをする書類だと覚えておけばよいでしょう。
辞表/退職願/退職届の違い③退職届
退職届とは、退職を届ける書類になります。退職願との違いは、「退職日の記載をする」違いがあります。よって、退職日が決まり企業側の合意を得ている書類だと覚えておいてよいでしょう。
辞表の書き方のポイント
一般的には紙に書いて封筒に入れて提出しますが、辞表の書き方の例として入れておく項目は下記になります。
- 題名は「辞表」
- 企業名
- 企業の代表名
- 理由(一身上の都合など)
- 退職日
- 自分の名前
- 捺印
書き方としては、上記の項目をいれておけば違和感はありません。テンプレートも多く出回っていますが、そこまでテンプレートを必要とされていませんし、内容自体は簡単な構成ですので、内容を明確に伝えることを目的として書いて頂いた方が調べてダウンロードする時間が必要ありません。
辞表の書き方のポイント①用紙のサイズ・種類
用紙のサイズですが、B5サイズの白色無地の便箋で手書きが一般的です。企業の退職のガイドラインに基づいて作成します。罫線があっても問題はありません。
辞表の書き方のポイント②手書きかパソコンか
手紙でもパソコンでも内容が伝われば問題ありませんが、提出する上司の年齢層や代表によっては手書きの方が気持ちが伝わる部分もあるでしょう。 近年はパソコンで書く方も多くなってきていますが、 こちらも企業のガイドラインに基づいて作成します。
辞表の書き方のポイント③縦書きか横書きか
縦書きと横書きがありますが、一般的には横書きではなく、縦書きになります。しかしながら近年パソコンで記入をする方も増えており、Wordなどで横書きテンプレートなどが増えておりますので、社内規定で指定がない限りはどちらでも構わないでしょう。
企業によっては退職についての社内規定や就業規則がありますので、ご自身の企業の規定に沿って記入してください。パソコンで提出する規定の企業もありますし、縦書きではなく横書きの指定の企業もあります。
辞表の例文
辞表
この度、一身上の都合により○○年○○月○○日に退職致します。
○○年○○月○○日
営業本部 本部長 ○○太郎(署名・捺印)
株式会社○○
代表取締役社長 ○○殿
無料テンプレートなどネット上で取得もできますが、このように構成の例としてはシンプルな記載で問題ありません。
辞表を入れる封筒の書き方・ポイント
辞表は用紙をそのまま提出するのではなく、封筒に入れるのがマナーですが、封筒にも色やサイズ、書き方がありますので説明していきます。
辞表を入れる封筒の書き方・ポイント①封筒の色・サイズ
封筒は一般的には白色無地の中身が透けないもので、郵便番号の記載がないものを使用します。茶封筒は請求書や事務的書類をいれるものと考えられているため、避けてください。
サイズは用紙にあったサイズを選びましょう。具体的な例としては、B5用紙なら長形4号(90×205mm) になります。A4を選ぶ場合は長形3号(120×235mm)になります。
辞表を入れる封筒の書き方・ポイント②封の有無
基本的には持参して提出するものですから、封はいりません。受け取る側がすぐに用紙を出せる状態が好ましいです。但し、郵送で提出する際は当然、封筒へ封は必要です。
辞表を入れる封筒の書き方・ポイント③書き方
表面には手書きで「辞表」と記載し、裏面には「所属部署」と「名前」を縦書きで記載しましょう。最低限これで問題ありません。
但し、郵送の際は「郵便番号」「会社名」「宛名(上司か人事部)」は漏れなく記載してください。封筒へ封は必要なので「〆」のマークはのり付け箇所へ書きます。
辞表を出す時の注意点
注意点としては、タイミングとマナーでしょう。せっかく丁寧に辞表を用意しても、印象が悪ければ台無しです。用紙をしっかりと受け取って頂けるように適切な対応をしましょう。
辞表を出すときの注意点①タイミング
民法上は「退職する14日前までに意思表示をすればよい」とされていますが、一般的な常識としては「退職する1か月前に意思表示をする」のがよいでしょう。また、役職者の場合や兼務が多い人の場合は、引継ぎ期間などの考慮も必要でしょう。
辞表を出すときの注意点②マナー
なんの前触れもなく上司や人事部へ辞表を出すのではなく、まずは直属の上司へ退職の意向があるということを話したうえで、辞表を提出する方がよいでしょう。決算時期や繁忙期、体制変更や人事異動の時期などを考えて提出しましょう。
次の体制変更が決まり、人事発表を受けたうえでの意思表示は印象が良いとも言えませんし、企業へのマナーを疑われますので避けたいところです。
辞表の書き方まとめ
- 辞表の提出は、一般的には役員や役職者、公務員が提出するもの
- 辞表の用紙はB5サイズ、横書きで記載する
- 用紙へはパソコンか手書きなのか、社内規定を確認する
- 封筒はサイズと用途に合ったものを選ぶ
- 辞表を提出するタイミングとマナーに気を付ける
ここまで説明させて頂きましたが、いかがだったでしょうか。退職をするという事は企業側にとってもご自身にとってもひとつのターニングポイントになりますので、円満に不快感なく、辞表の提出を見極めてください。
この記事のライター
Ryokin
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