読み手に見やすい集計表を作るポイントは?集計にSUM関数はNG?!
集計表はエクセルにデータを入力していくだけだと素っ気ない印象になりがちで、読みにくく仕上がってしまいます。エクセルで集計表を作成するときは、見やすさを意識してみましょう。今回は、見やすい集計表を作るポイントを11個ご紹介します。参考にしてみてくださいね。
目次
エクセルの集計表とは?
集計表とは、データや数値を入力してさまざまな計算をするものです。集計表はエクセルで作るイメージが強いかもしれません。しかし、データを集めて集計した表なら、手書きでも集計表を作成できます。
集計表が活用される場面はさまざまです。例えば仕事では、各スタッフの業務時間や、勤務日数の計算を一瞬でできます。家庭では家計簿の計算や掃除の記録にエクセルを活用している人も多いでしょう。
エクセルの集計表で集計する際にSUM関数はNG?!
「SUM関数」はエクセルの基本的な機能で、数の合計を求めるときに使用します。
しかし集計表の要素が多くなればなるほど、SUM関数だけだと不十分な場合があります。
必要に応じて、以下の関数を取り入れましょう。
- SUMIF関数(指定した条件のみで合計する)
- SUMIFS関数(指定した条件のみで合計する。条件が2つ以上あっても計算できる)
- COUNTIF関数(指定した範囲の中から、検索条件と一致するセルの個数を知れる)
- COUNTIFS関数(指定した範囲の中から、2つ以上の検索条件と一致するセルの個数を知れる)
エクセルではテンプレートを活用してみよう
エクセルの操作に慣れるまでは、自分で集計表を作成するのは難しいかもしれません。
慣れるまではテンプレートに頼るのも一つの手です。
パソコンをインターネットに接続していれば、簡単にテンプレートを検索できますよ。
- 「ファイル」をクリック
- 「新規」をクリック
見やすい集計表を作成するポイント
それでは、見やすい集計表を作成するポイントを具体的に11個ご紹介します。
エクセルの操作に慣れてきたら、集計表にオリジナルの要素を詰め込んでみてください。テンプレートをそのまま使うよりも、使い勝手が良くなりますよ。
見やすい集計表を作成するポイント①タイトルは簡潔にまとめて分かりやすく表現
集計表のタイトルは、簡潔な表現で記します。「集計期間」と「集計表の目的」の2点を意識すると、以下の例のように分かりやすいタイトルを付けられます。
- 2020年8月 社員シフト管理表
- 2020年度 年間家計簿
見やすい集計表を作成するポイント②集計表の中で、期間を細分化する
集計表のタイトルに「2020年8月」「2020年度」といった大まかなタイトルを付けたら、集計表の中で期間を細分化しましょう。
例えば集計期間が1カ月の表なら、1日から月末までの項目を作ります。
集計表に期間や日付を記入するメリットは、後日データを見返したいときに、すぐ目的の集計表やデータを探し出せることです。
見やすい集計表を作成するポイント③項目の並び順に注意する
表を作成する際は、項目(セル)の順番にもこだわりましょう。項目の前後で関連性はあるか、常に考えながら配置してみてください。
階層構造も意識して並べましょう。項目の配置が自然だと読みやすくなります。
例えば、家計簿を作成する場合を考えてみましょう。食費、固定資産税、住宅ローン、日用品……と並んでいると、隣り合う項目の関連性が薄いですよね。表の中で小さい金額と大きい金額が入り混じるので、データを読み取るときは負担に感じてしまいます。
また、「食費」という大きい項目の中に、小さい項目として「文房具」を入れてしまうと不自然で読みにくくなってしまいます。食費の中には「スーパー」「肉・魚類」など、関連性のある項目を記入しましょう。
見やすい集計表を作成するポイント④見出しを固定する
見出しの部分を動かないように設定しましょう。集計表は作成していくと縦も横も長くなっていきます。新しいデータを入力するときに見出し部分が見えないと、間違ったセルに入力してしまう可能性があります。
- 「表示」をクリック
- 「ウィンドウ枠の固定・先頭行の固定・先頭列の固定」のいずれかを選ぶ
見やすい集計表を作成するポイント⑤テキストボックスを活用する
単語や数値のみだと分かりにくい場合は、テキストボックスを利用しましょう。
集計表やデータの補足説明を常に表示させたい場合は、テキストボックスを使ってみてください。
- 「挿入」をクリック
- 「テキストボックス」をクリック
見やすい集計表を作成するポイント⑥コメントを活用する
テキストボックスと同様に、データに補足説明が必要な場合はコメント機能を利用しましょう。
コメントの入力が完了したら、セルの右上に新しいマークが出現します。そこにカーソルを合わせたときにだけ、入力したコメントが表示されます。
説明を常に表示させる必要がない場合はコメント機能を利用しましょう。
- 詳細を記入したいセルをアクティブにして、右クリック
- 「コメントの挿入」をクリック
見やすい集計表を作成するポイント⑦一行おきにセルの色を塗りつぶす
セルの色を一行おきに塗りつぶすだけで、視覚的に分かりやすい表になります。
一行おきに色付けしておけば、目的のセルから視線が逸れにくくなりますよ。
見やすい集計表を作成するポイント⑧セルのサイズを統一する
種類ごとにセルのサイズを統一しましょう。行の高さと列の幅を、適切なサイズで統一しましょう。ただし、日付だけを記入する欄と、長い文言を入力する欄が同じサイズだと不自然です。種類ごとにサイズを統一してくださいね。
- 列(行)を選択して右クリック
- 列の幅(行の高さ)をクリック
- 適切なサイズを入力する
見やすい集計表を作成するポイント⑨文字の配置を統一する
文字が右揃え、左揃え、中央揃えが入り混じっていると、読みにくい集計表になってしまいます。
「タイトルや見出しのみ中央揃え、その他は右揃え」といったルールを決めて数字や文字を配置しましょう。
ホームタブで設定できます。
見やすい集計表を作成するポイント⑩桁区切りと小数点を設定をする
数字を入力する項目は、桁区切りと小数点を設定をしましょう。セルの中の数字は細かいので、カンマがあるだけで読みやすくなります。
コンマや小数点で数字を区切ってすぐに桁を把握できるようにしておきましょう。
小数点以下の数字を多く扱う場合は、あるいは表示させないのも一つの方法です。表示させなくても計算はできるので、見た目のすっきりさにこだわる人は、思い切って表示させない設定にしてもいいですね。
- 範囲を指定して右クリック
- 「セルの書式設定」をクリック
- 「表示形式」をクリック
- 「数値」をクリック
見やすい集計表を作成するポイント⑪罫線で集計表にメリハリをつける
外側の枠線は太く、内側の罫線は細く設定しましょう。罫線が全く無いと読みにくくなってしまうので、内側の線は点線、あるいは細い線にしましょう。
外側の枠線は太くすることで、集計表の範囲が分かりやすくなります。
- 範囲を指定して右クリック
- 「セルの書式設定」をクリック
- 「罫線」をクリック
エクセルの集計表で集計する前に必ずフィールドと表にタイトルを入れよう!
集計表を作成したら、必要に応じて「名前」を付けましょう。名前は1つのセルや集計表はもちろん、「A1:A:5」「D8:L:8」などの範囲につけることもできます。
無機質な記号や数字より、「食費の合計」のような名前がある方が理解しやすいですし、数式にも組み込めるので入力ミスが少なくるのがメリットです。
名前ボックスは関数を入力するダイアログボックスの左にあります。
なお、先頭に数字があると名前ボックスに入力できない点のみ注意が必要です。
- 範囲を選択する
- 「名前ボックス」をクリックして、名前を入力する
- エンターキーを押す
エクセル集計表まとめ
今回は主に、エクセルの集計表を見やすくする方法をご紹介しました。集計表は内容やデザインを少し工夫するだけで、見やすさが格段にアップします。集計表を作成するときは、今回ご紹介した11個のポイントを参考にしてみてくださいね。
この記事のライター
沼咲香
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