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契約書の書き方とは?抑えておきたい要点まとめ

業務委託などの契約書作成に必要な注意点や構成、例や書き方について詳しくご説明していきます。手書きで作る場合や消費税の書き方、よく見かける「甲乙」の使い方など、気になる要点もクローズアップし、英語や中国語の契約書に対応している、テンプレートもご紹介します。

契約書の書き方とは?抑えておきたい要点まとめ

目次

  1. そもそも契約書とは?
  2. なぜ契約書が必要なのか?
  3. 契約書・念書・覚書の違いと書き方
  4. 契約書の果たす役割
  5. 抑えておきたい契約書の書き方とルール
  6. 契約書作成におすすめのテンプレート5選
  7. 英文契約書の書き方
  8. 契約書の書き方まとめ

そもそも契約書とは?

契約書とは業務委託などの契約を結ぶ際に、契約内容の詳細について交わす、文書のことを言います。契約の当事者(甲乙)が作成したことがわかるように、手書きの署名や記名押印がされています 。 契約は口頭による合意でも成立しますが、書面による契約が一般的です。

なぜ契約書が必要なのか?

 個人でビジネスを始めると、最初に直面する「業務委託」口頭でも成立するはずの契約ですが、契約書を作成する理由としては、「契約内容の確認」と口頭での「言った言わない」などの、トラブルを避けるためとなります。契約書を交わすことで 、契約違反に対する損害賠償など、法的な拘束力も発生します。

契約書・念書・覚書の違いと書き方

契約書以外にも念書や覚書、と言う書面もあります。念書とは契約書を作成する前や、すでに交わした契約内容を、補足したり変更した文書のことをいいます。覚書とは、契約書の一方が他の契約者に差し入れるものであり。差し入れた一方の、署名押印のみとなります。

契約書の果たす役割

「業務委託契約書」など、契約書の役割としては特にビジネスの場において、お互いの信頼のためにも必要なものです。また自分お互いの不利益にお互いのリスクを避けるためにも契約書に対処法などを記載しておくことにより、もし裁判になってしまったときには、証拠として提出することもできます。

抑えておきたい契約書の書き方とルール

契約書については一般のビジネス文書とは異なり、法的な効力を明確にすることが必要です。手書きでの契約書でも、作成は可能ですが、現在は手書きよりテンプレートを使い、作成することがほとんどです。後ほどお勧めの「業務委託契約書」などのテンプレートを、ご紹介します。

基本的な契約書の構成

契約書とはどのような構成なのでしょうか。例として以下のような文章構成となっています。「契約書の題名」「前文」「本文」「後文」「契約日付」「署名押印欄」です。また、契約当事者を「甲乙」などで表記します。この後それぞれの項目について、詳しくご説明します。 

契約書の構成①「契約書の題名」

契約書の題名は、冒頭に表示される、契約の名称のことで、契約の概略がわかるようにつけます。題名は「契約書」だけでも問題はありませんが、「業務委託契約書」や「売買契約書」などと表示されることが一般的です。契約当事者が複数になる場合は、題名にも工夫が必要になります。

契約書の構成②「前文」

契約書前文では、契約当事者の表示、契約の取引内容、契約日等が記載されます。契約当事者は、「甲乙」等で表示する旨の説明も、前文に記載します。契約の取引内容については、契約の合意を明確にするために、契約の要約について簡潔に記載します。

契約書の構成③「本文」

契約書本文は契約書の中で、最も重要な部分です。本文は条文によって構成されていて、一般条項と主要条項に別けられます。「条」「項」「号」などで段落的に記載され、記載の順番は、これ以降の内容についてかかわる事や、基本的な事から順番に記載していきます。

契約書の構成④「後文」

契約書の後文は、契約書の末尾に記載するもので、本文が終了することを示します。例としては上記契約の成立の証として、記載されます。 例としては「上記契約の成立の証として、本契約書に通作成し、甲乙それぞれ記名捺印の上、甲乙各1通を保管する」などといった文言です。

契約書の構成⑤「契約日付」

契約が、いつ締結されたのかがわかるように、契約日付を記載します。特別なことがない限りは記載された契約日が、契約の効力発生日となります。まれに手続きの都合などにより、日付をさかのぼって契約する場合がありますが、契約の効力もさかのぼることになり、注意が必要です。

契約書の構成⑥「署名押印欄」

署名押印欄は、契約者(甲乙)全員で署名押印をします。手書きで署名した場合は、筆跡が残るため、その本人が契約を締結した証拠になり、押印がなくても契約は成立しますが、手書きではなく、ゴム印やパソコンによる印字等の場合は、実印を押印し契約を有効なものとさせます。

契約書の書き方① 甲と乙の決め方

契約書の「甲乙」をどちらにするのか、法的なルールはありません。一般的なルールとしては、例えば業務を委託する側を「甲」として当事者の最初にし、委託される側を「乙」とすることが 慣例となっています。これは、お金を払う人(お客様)が優先される考え方からです。

契約書の書き方② 題名・前文・本文の書き方

書き方の順番は、題名・前文・本文の順番です。本文は契約内容を箇条書きにします。その項目は「条」と呼ばれ、「条」をさらに区分する場合には「項」としてその下に箇条書きします。「条」や「項」の中に何かを列記する場合には「号」として漢数字の番号をつけて記載します。

契約書の書き方③ 印紙が必要かどうかの確認

契約書は、第1号文書から第4号文書となり、一般的な契約は第2号文書の請負に関する契約書となります。一万円未満は非課税で、金額により税額が決まっています。請負に関する契約の税額をを一覧表にしてあります。印紙税については、契約者が折半で支払うのが通例です。

 記載された契約金額 

 税額 

 ~1万円 

 非課税 

 1万円~100万円 

 200円 

 100万円~200万円 

 400円 

 200万円~300万円 

 1千円 

 300万円~500万円 

 2千円 

 500万円~1千万円 

 1万円 

 1千万円~5千万円 

 2万円 

 5千万円~1億円 

 6万円 

 1億円~5億円 

 10万円 

 5億円~10億円 

 20万円 

 10億円~50億円 

 40万円 

 50億円~ 

 60万円 

 金額の記載なし 

 200円 

契約金額に対するの消費税の表示について

契約金額に対しての消費税の表示方法により、印紙の税額が変わってきます。例として消費税金額を別に表示した場合には、消費税を含めない金額での税額となり、消費税額を明記せずに契約金額のみの表示であれば、消費税も含めた、合計金額での税額となります。

契約書作成におすすめのテンプレート5選

契約書テンプレートを無料でダウンロードできる、おすすめのサイトをご紹介します。契約書には、業務委託契約など、いろいろな種類があります、ご案内するサイトにも、英語対応などたくさんの種類の契約書がありますので、使いやすさなど比較してみてください。

契約書テンプレート①テンプレートBANK

テンプレートBANKには、200種類以上の契約書が用意されています。 業務委託など契約内容別にサンプル文面 が用意されていて、Wordで編集ができます。カテゴリー内に契約書の種類が表示されていて、その下に契約書の内容についても補記されています。

サイトを確認する

契約書テンプレート②書式の大様

「書式の大様」は580種類の契約書が用意されています。また、日本語だけでなく、英語や中国語に対応した契約書もあります。無料のものも多いのですが、有料のものもあります。種類が多いのですが、絞り込みができますので、用途に応じた契約書が探せます。

サイトを確認する

契約書テンプレート③マイ法務

個人経営や中小企業向けに作られたサイトです。弁護士が監修して作った、契約書のひな型とテンプレートが用意されています。弁護士が作成しているので、種類はあまり多くはありませんが、契約に際しての注意点なども書いてあるので、安心して利用できます。

サイトを確認する

契約書テンプレート④ロイズ司法書士事務所

こちらは、司法書士事務所の無料テンプレートサイトです。書類作成のプロが作成しています。すべて無料で、WordやExcelへコピーして利用します。とてもシンプルですが、必要な部分はきっちり押さえて作られていますので、とても使いやすい書式です。

サイトを確認する

契約書テンプレート⑤契約書類サンプル集

こちらのサイトでは、それぞれの契約書についての説明のほかに、契約書作成全体の注意点や、押印などの細かい情報も確認することができます。また、契約書豆知識も掲載されていますので、確認しながら、契約書を作成することができます。

サイトを確認する

英文契約書の書き方

英語の契約書は、日本語とは少し違ってきます。英語契約書の構成は、「 表題部」「 頭書」「 前文」「 定義」「本体条項」「一般条項」「最終部」「当事者の署名欄」「付属書類 」となっており、英語契約書独特の用語もあります。また、英語契約書は、手書きのサインで契約締結します。

契約書の書き方まとめ

いかがでしたか?契約書の構成や書き方、消費税、英語対応や、手書きしないテンプレート、などをご紹介してきました。契約書には法律用語に基づいて書かれています。 重要な契約やトラブルが起きそうな案件の契約に関する契約書は、専門家への相談も必要場合もあります。

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